暮らしに溶け込む普段使いの伝統工芸
伝統工芸をインテリアのスパイスに!
富山県のインテリアを扱うショップにお話をうかがうインテリアコラム。今回はモメンタムファクトリー・Orii(オリイ)の折井さんに、暮らしに溶け込む高岡銅器の魅力について教えていただきました。

身近な素材で色付けする高岡銅器
400年余りの歴史を持つ、富山の伝統工芸「高岡銅器」。昔ながらの美術工芸品として、高価な調度品といった特別な印象を持たれる方が多いのではないでしょうか。高岡銅器は、企画・原形製作・鋳造・研磨と、それぞれ専門業者が分業で行っています。
私たちが担当しているのは着色の工程です。着色ではとても身近な素材を使って銅器に色付けをしています。例えば、大根おろしを塗って硫酸銅や緑青といった薬品で煮込んだり、ぬか漬けのぬか床を生地にまぶして焼き上げて模様をつけたり、酢と鉄クズをまぶした液体を培りながら塗り込んで色と艶を出したり。このように脈々と受け継がれる伝統的着色技法も、意外と身近な素材から生まれているのです。


カジュアルな伝統工芸をあなたの暮らしに
高岡銅器は、時代とともに生活用品としての需要も高まり、暮らしに溶け込んだインテリアや生活用品として求められる時代になりました。また、今後さらに幅広く取り入れられる存在になるのではないかと考えています。
例えば、現代のライフスタイルに合ったトレーやランプシェード、時計などは、Oriiの着色を施すことによって親しみやすい高岡銅器に生まれ変わります。特に、「斑紋ガス青銅色」というブルーの製品はここの年で人気が高まっており、コースターや花器などの日用品として取り入れられることが増えました。また、インテリアにとどまらず、建築の素材として公共施設や店舗、住宅などの内装や外装に採用されることも多くなっています。

伝統工芸品として息づく高岡銅器は、おしゃれでカジュアルなものに変革しています。現代のインテリアに馴染みやすい伝統工芸をあなたの暮らしに取り入れてみてはいかがでしょうか。

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