雑貨が届ける機能美の世界
雑貨の達人が解説!
真っ先にお店に置いたFALCONの食器
雑貨屋に新しい商品を入荷するときは、私は、世界中にある雑貨にアンテナを立てて「長く使える雑貨」をセレクトしていきます。
そうすると、不思議なことに自然と目がとまるのはアイデア次第でいろいろな使い方ができる雑貨ばかり。私の店には、昔から長く愛されているスタンダードなものが集まるようになりました。
そんな私が、お店のオープン時に真っ先に取引を開始したのは、「FALCON(ファルコン)」です。ファルコンは、約100年の歴史を持つイギリスのホーロー食器メーカー。以前ヨーロッパを旅したときに泊まったホテルのアメニティに使われていて、そのデザイン性や質感に一目ぼれしてしまったことがきっかけでした。ホーローというと真っ白い食器が多いですが、グレーやブラックなど男性的なカラーリングに魅かれました。
スタンダードが放つ
錆びないオリジナリティ
日本にも長く使い続けられている道具や雑貨、日用品がたくさんあります。特に紙製品は世界中で最も優れた製紙技術を持っています。なかでも、私が感動したのは紙に薄く蝋を塗布した「蝋引き紙袋」。水に強く、氷の上に置いても破れにくい優れた性質があります。通気性もあるので、昔から食品保存に使われてきました。鉢カバーや、ラッピングに使ってもおしゃれな見た目が楽しめます。
決して華美ではなく、高級なわけでもない暮らしの道具ですが、その分ハードに使えて素朴なフォルムが愛らしく感じます。人々の暮らしを長い間支えてきた道具には古くから使い続けられる理由があり、日々の生活のなかから便利なアイデアが生まれたり、時代とともに使い方が変化したりしていきます。親から子に、またその子へと道具の使い方を教えたり、一緒になって新しい使い方を考えたりしてくれるとうれしいです。
ファルコンのティーポット
さまざまな形状の蝋引き紙袋
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