インテリア インテリアコラム
お気に入りをずっと側に。いす張りという選択。
椅子やソファをメンテナンスして気持ちもリフレッシュ
大切な家具を、長く使い続けたいーーそんな方々に選ばれている「いす張り」。今回は、いす張り工房AMANOの天野さんに、いす張りメンテナンスの利点や魅力についてお聞きしました。
「いす張り」とは
「いす張り」とは、椅子やソファの、劣化した座面や背もたれ部分の布地や革、クッション材などを新しいものと交換するメンテナンスです。椅子が古くなってきたと思われる時、ほとんどの場合、座面以外の箇所はそれほど悪くなっていません。座面を修繕することで、処分するしかないと思っていた椅子が蘇ります。
「買い替え」か「メンテナンス」か
手頃な量産品が多く出回っている現在、使い捨てる目的でつくられる家具も少なくありません。修理する側として見れば、そのような家具は修理もしづらいものです。逆に、永く使えるようにと手間と費用をかけてつくられた椅子は、がたつきも少なく修理しやすいものが多いです。良いものは手入れすることで、更に永く使うことができます。
使い捨て買い替える生活から、手入れして使い続けるという生活へ。暮らし方を変えるきっかけとして、「これ」という一脚を持つというのもいいと思います。例えば、ダイニングの椅子が全て揃いである必要もなく、家族それぞれがお気に入りのばらばらの椅子を持つというスタイルも素敵だと思います。
家具と共にある思い出も大切に
家族が泣くほど思い入れがあり処分できないソファの修繕を相談されたことがあります。ソファの思い出を少しでも残したく、元の生地を捨てずに傷んでいないところをクッションカバーに作り変えたところ、とても喜んでくださり、この仕事は困っている方を助ける仕事でもあるんだと感じた出来事でした。
生地選びで雰囲気をガラッと変えることもできますが、元と同じように張り替えることで懐かしさや購入時の思いが蘇るかもしれません。椅子やソファは、生活に欠かせないものとなり、毎日なにげなく使っているものですが、張り替えの経験を経ることによって、気持ちも新しくなるようです。
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