“魅せる住まい”をテーマに美と居住性が同居する家

以前はご主人の海外勤務によりタイに住んでいたK様ご家族。帰国後は戸建ての賃貸住宅に入居していましたが、マイホームを持って日本に定住したいという想いが大きくなりました。
まずは土地探しから始まった家づくり。生活の利便性やお子様の通学を考慮し、まちなかの土地を選びました。まちなか特有の縦長の敷地という制限の中、こだわりをしっかりと詰め込んだプランは、決定までに半年を費やしました。「当時は『趣味・家づくり』と言ってもいいくらい夢中でした。すごく楽しかったです」という奥様は、SNSなどで集めた1500枚以上の写真や住宅設備の知識をもとに、たくさんのアイデアを、自作のプレゼンシートに盛り込んで打ち合わせに望まれました。
家づくりのテーマは「魅せる住まい」。特に美観にこだわったのがキッチンと洗面台です。「魅せるキッチン」として選ばれたのは、SNSで絶大な人気を誇るグラフテクトのキッチン。ワークトップと扉をブラックグレーの石目調で統一した二列型キッチンと、メタルエイジング調の壁タイルを組み合わせたコーディネートは、LDKの主役と言っていいほどの存在感です。

名古屋のショールームまで足を運んで選んだグラフテクトのキッチン。壁には本物のタイルを使用し、質感と高級感を演出。壁掛けテレビの裏は収納スペースになっている。

オープン階段のアイアン部分はグレーに塗装することで家全体のデザインに統一感を持たせています
洗面室は来客にも使ってもらえるパブリックな空間として、玄関ホールから直接見えても生活感を感じさせないデザインを目指しました。洗面室は2階にもあり、どちらもタイル使いにこだわったおしゃれなスペースになっています。


1・2階とも洗面台は造作しました。タイルやタオル掛けまで細かなこだわり、“魅せる洗面室”をつくりあげています
「魅せる」がテーマなので、収納は「見せない」工夫と利便性を考えて配置しました。間取りは主にご主人のアイデア。エクステリアでは玄関ポーチと下屋を拡張して自転車を停められるようにし、外からの視線を隠したスマートな外観デザインに。1階にはシューズクロークと制服などが掛けられるクローゼット、キッチン横にはセミクローズドタイプの壁付け収納、テレビを設置した壁の裏の収納室など、便利な位置にありながらもさりげなく視線に入らない秀逸なレイアウトです。
全体を通して、無駄のない美しさを感じる住まい。妥協しない品選びと、定住を見据えて長く快適に過ごせることを追求した成果です。機能性とデザインが調和した理想の家は、ご家族の新しい暮らしをずっと守っていくことでしょう。




撮影: dot DUCK株式会社